※本システムは、(株)三菱総合研究所との共同開発による製品です。

システムの主な特徴

行政にて求められている対策

高度成長期以前に建設された学校、集会所、文化施設などの公共施設については、経年による劣化の進行、老朽化に伴い、これから自治体の財政を圧迫することが予測されています。

そこで、次のような取組みが重要となっております。

  • 想定される工事時期、工事費用を算定し、住民や庁内への説明、情報提供(情報の見える化)を行う。
  • 工事費の抑制、支出の平準化を実現する。
  • 必要性や投資効果の高い工事を優先する。

施設の計画的な維持保全を支援するシステム

数多くある公共施設の情報を一元的に集約し、総合的な行政判断を加えて施策の実現を目指すことを目的としたシステムです。

システム導入により、次のような効果が期待できます。

  1. 施設、建物に関する情報を一元的かつ継続的に管理、更新できる、維持保全担当者のためのシステム。
    固定資産台帳を元に施設や建物の詳細情報を管理し、現地劣化調査情報や施設管理者からの不具合情報、工事履歴情報、各種資料など、随時生じる情報を一括して管理することにより、適切かつ迅速な維持管理業務に資することができる。
  2. 目的に応じた条件を設定して工事費を算定できる。
    施設種類別、部位別の工事周期、工事単価などの条件を指定し、実現可能な計画を検討できる。
    また、本来実施しておくべき未施工の工事について費用を計上し、今後の対応検討に活用できる。
  3. 工事の優先順位を決定することができる。
    施設の重要性、建物劣化状況、不具合箇所情報など踏まえて工事の優先順位を決定することができる。
  4. 算定した工事計画を対象として予算の平準化ができる。
    算定した工事計画について、指定した年間予算枠などの条件を踏まえ優先順位の高い順に工事を設定することができる。平準化後に個別の要件を考慮して工事調整することにより、効率的に計画を作成できる。
  5. 運用のための支援機能により、手軽に情報整備できる。
    建物劣化調査、不具合状況調査、建物部位調査、工事実績などの情報を収集するための調査票の作成、点検、登録機能などが整備されており、維持管理現場にて手軽に情報整備ができる。

主要な機能

本システムは、以下の機能を利用し、継続して運用する中で段階的に情報の正確さを向上でき、適切な保全計画の作成を支援します。

施設基本情報の管理 施設、建物の詳細情報
部位情報、資料情報
建物点検情報、現地劣化調査情報
ライフサイクルコスト算定 算定基準の管理
各種条件によるシミュレーション
保全計画の作成 優先順位の算定
平準化処理
工事調整
工事管理 工事履歴の管理
工事費集計
建物部位への工事履歴の更新
設備管理 設備機器の詳細情報
設備機器の故障、保守等の管理
光熱水費等の管理 光熱水費の登録、集計
保守費の登録、集計
ファイル入出力 建物劣化調査票の作成、登録
施設不具合調査票の作成、登録
建物部位調査票の作成、登録
工事実績票の作成、登録
施設、建物等の一括登録
システムの機能と処理フロー
システムの機能と処理フロー

システムの機能と処理フロー

システム画面例

管理施設一覧

施設毎に情報管理しており、容易に目的のデータを確認できます。

管理施設一覧

建物詳細情報(部位情報)

建物詳細情報(部位情報)

施設・建物資料

施設や建物に関する各種資料を容易に参照、登録できます。

施設・建物資料

現地調査情報

建物毎に実施する維持保全のための現地調査結果を参照、登録することができます。

現地調査情報

不具合情報

施設管理者からの不具合情報を所定の様式にて収集し、維持管理計画に反映することができます。
(調査項目は任意に設定できます)

不具合情報

ライフサイクルコスト(LCC)の算定

工事単価や工事周期を指定して種々のLCCシミュレーションができます。
また、算定結果については、施設の重要性や建物の劣化状況、不具合状況を考慮して優先順位を定め、指定した条件により工事費を平準化することができます。

平準化前

平準化前

平準化後

平準化後

工事実績情報

所定の工事実績ファイルから登録でき、種々の工事費を集計できます。
また、登録された工事実績は建物の工事履歴としても関連付けて管理され、LCC算定にも反映されます。
(下図は市営住宅の年度別工事費の例)

工事実績情報

光熱水費情報

登録されている光熱水費について、種々の集計処理ができ、省エネルギーの検討に活用できます。
(下図は単位面積当たりの保育園・幼稚園の月別費用の例)

光熱水費情報

動作環境およびシステム構成

本システムの動作には以下の環境が必要となります。

対応OS クライアントPC:Windows 7、Windows 10
DBサーバー:Windows Server 2012、Windows Server 2016、Windows Server 2019
必要メモリ 推奨 4GB以上
ディスク容量 推奨 500GB以上(データ容量に依存)
データベース PostgreSQL
クライアント数 制限なし(本製品のシステム利用ライセンス一つで複数利用者での運用が可能です)
その他 ・資料ファイルの参照では、登録されているファイル形式に応じたソフトウェアが必要となります。
・複数の端末で同時利用する場合は、利用数に応じてデータベースサーバーの導入を推奨いたします。

*Windowsは、Microsoft社の登録商標です。
*記載の内容および画面デザインは断りなく変更する場合があります。

お問い合わせ先048-836-1441